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花の名所・ガーデン・植物園訪問記

花の名所・ガーデン・植物園訪問記

夢の島熱帯植物館

ゴミの埋め立て処分場の跡地にできた夢の島公園内にあり、3つのガラスのドームを合わせて内部の大空間を作っています。展示は温室らしく熱帯の植物が多いです。
どちらかといえば、ランのような美しい花より珍しい植物をメインに扱っています。

園内の地図(クリックすると拡大します)

夢の島熱帯植物館マップ
熱帯植物を展示する大きな3つのドームと、ホール等の付属施設が組わさった構成。
順路は入口から反時計回りとなります。ここでは順路通りに主な見どころを紹介します。

大温室の外観

大温室の外観
大温室は向かって右からA・B・Cドームに分かれます。
各ドームは展示内容がやや異なりますが、上記地図でもわかる通り空間がつながっているため、観賞する際はあまり意識することはないでしょう。

エントランスホール付近

エントランスホール映像ホール前
エントランスホールには売店があり、帰りに寄るとよいでしょう。
向かって右の廊下が大温室の入口まで続いており、途中には映像ホールやトイレなどがあります。
落ち着いた雰囲気で、外観で見た迫力のある大温室の趣は感じられません。

清掃工場の余熱を利用

清掃工場の余熱を利用
大温室の暖房エネルギーは清掃工場のゴミ燃焼の際に出る熱を利用しています。
エコの側面もあり、社会科見学にもよく使われているようです。

目に飛び込んでくる池と滝

目に飛び込んでくる池と滝
大温室の入り口を抜けるといきなり滝があります。
エントランスの落ち着いた空間はこのギャップのためだったのかもしれません。

水による演出

滝の裏を歩く
水の流れ
演出のメインは水の流れで、滝や池、清流、小さな流れになったりと飽きさせません。
植物も水際を効果的に使って植栽されています。

エキゾチックな植物たち

ゾウタケレッドジンジャー
熱帯の植物が所狭しと植栽されており、普段目にすることのない奇抜な植物が展示されています。美しい花もありますが、どちらかといえば珍しい植物が主体です。
写真は1枚目はゾウタケ、2枚目はレッドジンジャー。

うっそうとした雰囲気と大空間

うっそうとした雰囲気
3つのドームを合わせた大空間
温室内はとても植物が多く、うっそうとしている部分もあります。
一方で、3つのドームを合わせた空間は広く、天井も高くて圧迫感は少ないです。

背が高いココヤシ

背が高いココヤシ
果実がココナッツになることでも知られるココヤシ。
非常に立派な姿で、天井の高いBドーム上部に届かんばかりです。

Bドームの小高い丘付近

Bドームの小高い丘付近
Bドームの階段で上れる小高い丘の上部は小川が流れ、周辺には花が咲き、一番見応えがあるエリアです。やはり熱帯植物と川はよく合います。

とんとん橋から池を見下ろした景色

とんとん橋から池を見下ろした景色
川のようになった流れの場所に橋がかけられており、そこから池を見下ろせます。
池の奥に見えるのは夢の島カフェ。おもわずカフェに入ってみたくなる楽しい演出です。

小笠原諸島の固有種タコノキ

小笠原諸島の固有種タコノキ
Cドームは東京都に属する小笠原諸島の植物が多く展示されています。
八方に広がる気根がタコの足のように見えることから名が付きました。

大温室のラストを飾るオウギバショウ

オウギバショウ
旅人の木とも呼ばれるオウギバショウ。雄大に葉を左右に広げています。
他ではあまり見かけないスケール感で、大温室の天井の高さが生かされています。

食虫植物温室

食虫植物温室食虫植物の花
大温室を出て左手にある小さな温室。小さくデリケートな種類の多い食虫植物が飾られています。

企画展示室

企画展示室
標本などを見ながら植物の知識が学べます。
イベント時には展示会場になることもあります。

イベントホール

イベントホール
日差しが降り注ぐ明るいホールは休憩にぴったりです。
時には各種展示イベントや、コンサートなどが行われます。

夢の島カフェ

夢の島カフェ
カフェでは温室の植物を見ながら、熱帯フルーツのジュースやアイスなどが味わえます。

前庭広場と、ハーブ園

前庭広場ハーブ園
建物を出てもまだ帰るのは早いです。左右にも熱帯植物やスイレン池、花壇、ハーブ園などがあり季節ごとに楽しめます。植物好きなら目を通しておきましょう。

第五福竜丸展示館

第五福竜丸展示館
夢の島公園には熱帯植物園のほかにも運動場やヨットハーバーなどの施設がありますが、一度はぜひ訪れたいのが第五福竜丸展示館。
水爆実験の被害にあった船の資料を集めています。入館料は無料です。

施設の概要

場所
東京都江東区夢の島2ー1−2

交通手段
■公共交通機関
JR・東京メトロ・りんかい線「新木場」駅より徒歩15分。
東京メトロ「東陽町」駅より都営バス、「夢の島」バス停下車、徒歩5分。
JR「錦糸町」駅より都営バス、「夢の島」バス停下車、徒歩5分。
■車
首都高速湾岸線「新木場IC」より約10分。
駐車場あり(有料)

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:http://www.yumenoshima.jp/

My impression

庭園デザイン★★★
3つに分かれた大きなドームは、それぞれにテーマが設けられているものの、無理に仕切ったりせず大空間として一体で観賞できます。天井の広がりや視線の抜けがある、国内最大級の温室らしい開放感が味わえます。一方で、展示間のメリハリが少なめで好みは分かれそうです。

植物充実度★★★★
温室内には様々な熱帯植物が見られます。大温室の天井の高さを生かした巨大なヤシ類やオウギバショウなどが大きな見所。一方で、温室の規模にしては派手めな花がやや少なめとなっています。
一方、温室外の花壇にも東京湾沿岸という温暖な気候を生かして、比較的寒さに強い熱帯から亜熱帯植物が植えられています。しっかりと冬越しして、美しい花を咲かせている姿が見られます。
植物の管理状態は良好です。

娯楽度★★★
基本的にはどの季節も派手な景色は望めず、ゆったり散策するのに向いています。花や植物に興味が薄いと厳しいかもしれません。
夢の島公園は大きな公園ですが、スポーツ関連施設が多く、娯楽的なものは少なめ。さらに娯楽を求めるなら1駅隣の水族館もある葛西臨海公園や、お台場方面に出向いた方が良いでしょう。

混雑度★★★
これといった大きな見頃の花はなく、イベント時や大型連休中でなければ酷く混雑することはありません。ただ、広いとはいえ屋内の温室のため相応の混雑感はあります。
温室内のオープンスペースは少ないので、休憩するならホールやカフェ、屋外が良いでしょう。

交通の便★★★★★
公共交通機関利用の場合、新木場駅からはやや距離がありますが、経路は公園内が大半なので苦になりません。散歩する気分で歩けます。また、東陽町駅や錦糸町駅からもそこそこの本数でバスの便があります。交通の便は非常に良好です。
車の場合、区内にしては駐車場が広く、アクセスもしやすいので特に不安はありません。

総合満足度★★★
大温室は小さく区切らず、大空間を惜しげもなく使っているところに好感が持てます。また、無理にきれいに飾るのではなく植物の自然な姿を見せています。美しいというよりも珍しい植物が多いです。
一方で、やや地味な空間の割合が多い気がします。場所によっては花を植え替えたり、季節によってテーマを変えたりといった工夫も欲しいところです。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
周年(温室内の熱帯植物)
春〜秋(温室外の季節の花)

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