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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

ロシアンセージ

ロシアンセージロシアンセージ

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ロシアンセージのデータ

花色: 葉色:
学名:Salvia yangii / abrotanoides
科名:シソ科
分類:多年草(冬落葉)
原産地:中央アジア〜南西アジア
大きさ:背丈70〜120cm、横幅25〜80cm
主な見所:花(7〜10月)※秋が最盛期、葉(春〜秋)

ロシアンセージの特徴

以前は植物園や有料庭園などで見かける程度でしたが、最近はその個性的な姿からよく店頭に出回るようになりました。葉や茎をつぶしたとき特有の香りがありハーブとしても利用されています。
夏以降に咲く青紫の花は魅力的ですが、葉や茎など全体が白っぽくなりカラーリーフのような印象もあります。花は穂のようになります。よく目立つ紫のがくには細かい毛が生えています。葉は羽状の灰緑色で対生します。茎は葉より白くなり、株は根元で枝分かれし直立して伸びます。葉色は春が一番綺麗で、夏以降やや薄くなります。

  • 難易度: 比較的丈夫ですが、見た目どおり高温多湿にやや弱いです。
  • 日照量: 日当たりのよい場所を好みますが。真夏はできれば遮光した方がよいです。
  • 水分量: ジメジメした環境は苦手です。
  • 耐寒性: 関東以西の温暖地では問題ありませんが、土が凍るような寒い地方では防寒した方がよいです。

ロシアンセージの育て方

日当たりと水はけのよい場所で育てます。荒地のような場所でも育ち、乾燥にも強い花です。一方で高温多湿に弱いので風通しのよい涼しい場所に置きます。
夏越し成功率は比較的高めですが、株に勢いがなくなることが多く高温多湿期が長い温暖地や暖地では短命になりがち。
冬に落葉し翌年新芽を出すので、枯れたと思って抜いてしまわないようにしましょう。

  • 管理:花がらは随時切りとります。真夏に一度半分程度に切り戻すと美しい姿で秋にまた返り咲きします。
    冬に葉が枯れるので半分〜3分の一程度に切り戻して仕立て直します。
  • 肥料:春と秋に緩効性肥料を適切に与えます。
  • 病害虫:ほとんど発生しません。

ロシアンセージのアレンジ

洋風や自然風の庭に合います。和風の庭には合いません。
比較的背が高くなるので、花壇の中景や寄せ植えのセンタープランツに向いています。風通しと水はけのよい場所ならば地植えも可能で、個性的な姿が目を引きます。
カラーリーフとして使う場合はややまとまりにくいことと、背が高くなることを考慮します。

斜面になった芝生地の上部に植えた株
斜面になった芝生地の上部に植えた株。大株になり見応えがあります。
風通しが良く、広く開けた場所なら魅力がアップします。

ロシアンセージの主な品種

品種名つきで出回ることは少ないです。店頭で見かけるものはS. yangiiS. abrotanoidesの交雑種(Salvia × floriferior)が多いようです。
紫や青紫以外にも花色があるそうですが見たことはありません。また、葉色もシルバーが強いものと緑色が強いものが見られます。

その他の写真

花のアップ
花のアップ。こうしてみると確かにサルビア(セージ)の仲間です。


花のアップその2。
花穂が成長して細長くなってくるとラベンダーなどに近い印象になります。

冬越し中の様子
冬越し中の様子。葉が落ちて枝状になります。

ロシアンセージの個人的な印象

オススメ度:★★
花だけでなくカラーリーフとしても使えます。ただ、環境が悪いと貧弱に育ちがちです。水はけの悪い庭では無理に地植えしない方がよいかもしれません。

コメント

  • 高温多湿の日本の温暖地では美しく育たないケースも多いです 。そのような場合は雨の当たらない場所に置くと本来の魅力を発揮しますが、株が大きくなると魅力が増す花なので使いどころが難しいです。
    高植えしたり斜面に植えたりする等、配植を工夫したいです。
  • 旧学名はロシア人の名にちなんでおり命名されており、ロシアに自生はしていません。(前述の項目の通り、中央アジア〜南西アジアが原産地)
  • 以前は、名前とは異なりセージとは別の属名(Perovskia、上述のロシア人の名)でしたが、近年はサルビア属に移されており、名実ともにセージに近い種類となりました。

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