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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

六義園

六義園(りくぎえん)は東京都文京区にある特別名勝の日本庭園。五代将軍徳川綱吉の寵愛を受けた譜代大名の柳沢吉保が1695年(元禄8年)から7年の歳月をかけて完成させた、回遊式築山泉水庭園の大名庭園です。
文化人であった吉保の趣向を反映して、和歌にちなんだ様々なモチーフを庭園の設計に生かしていることが大きな特徴となっています。
シダレザクラやツツジ、アジサイ、紅葉など花や植物の見所も多く、庭園の規模も大きめで、東京都内を代表する日本庭園のひとつといえます。

園内の地図(クリックすると拡大します)

六義園マップ
園内は特に順路はありません。中央の池を巡るように歩けば見所に自然にたどり着きます。
ここでは正門から入って、池を中心に時計回りで主な見どころを紹介します。

正門と、染井門

正門染井門
園の南東側にあるのが正門です。普段はこの門しか開かれていません。
しだれ桜・ツツジ・紅葉の時期などは、駒込駅に近くアクセスの良い北東の染井門も開門されます。特に地下鉄駒込駅2番出口からは徒歩0分。地下鉄出口の目の前になります。

大泉水の景色1

大泉水の景色
大泉水の景色
回遊式庭園らしく園の中心には大きな池があります。池を和歌山県の海岸の景色に見立てて、浜や磯、湊といった地名がついています。
写真2枚目左手に浮かぶ石組は蓬莱島(ほうらいじま)、右手にあるのは吹上浜と吹上茶屋です。

心泉亭

心泉亭
園内にはいくつか茶屋がありますが、心泉亭(しんせんてい)と宣春亭(ぎしゅんてい)は有料の貸出施設となっているため、普段は一般の入園者は中に入ることはできません。
ただ、紅葉最盛期など季節によっては抹茶が楽しめる、一般の入園者も入れる茶屋となることもあるので、公式サイトなどをチェックしてみるとよいでしょう。

滝見の茶屋

滝見の茶屋
渓流状の流れが小さな茶屋の横を流れています。写真は千鳥橋から見た景色。
周辺は新緑や紅葉、イチョウの黄葉が美しいです。

滝見の茶屋みた流れと滝


滝見茶屋内部からは紀川上(きのかわかみ)と呼ばれる水の流れと、上流にある水分石と呼ばれる滝の姿を眺められます。日本庭園らしい落ち着いた繊細な景色です。

吹上茶屋

吹上茶屋
池のそばに建てられた、こじんまりとした茶屋。
周囲の景色を眺めながら抹茶やお茶菓子などが楽しめます。

つつじ茶屋と周囲の風景

紅葉のつつじ茶屋
新緑のつつじ茶屋
明治時代に建てられたつつじ茶屋。里山的な雰囲気があります。
つつじ茶屋周辺はモミジなどの落葉樹が多く、新緑や紅葉時はとても美しいです。

つつじ茶屋から見る景色

つつじ茶屋から見る景色
つつじ茶屋からも周囲の景色を眺められます。流れに架かる橋は山陰橋(やまかげばし)。
立派なツツジの古木材を用いた、柱や梁も見所となっています。

藤代峠

藤代峠から見下ろすツツジと庭園
藤代峠斜面のツツジ
藤代峠(ふじしろとうげ)は園内の一番高い築山で、頂上からの見晴らしがよいです。
斜面にはツツジが数多く植えられています。見頃は晩春〜初夏。

渡月橋

渡月橋(紅葉)
大きな石2枚で造られた石橋。池の反対側から見る橋は雰囲気が出てフォトジェニック。
季節によって異なる風景も見所で、特に紅葉の季節は印象的です。

中の島

中の島
池の中央にある島。橋はありますが渡ることはできません。
中の島やその周辺にある見所の妹山(いもやま)・背山(せやま)、臥竜石(がりょうせき)等は対岸から眺めることができます。

六義園の季節の見所

庭園の季節の見所を簡単に紹介します。

しだれ桜

しだれ桜
しだれ桜(ライトアップ)
園のシンボルともいえるしだれ桜。3本を寄せ植えしたとのことですが満開時は壮観です。
期間限定で夜間にライトアップが行われます。
開花最盛期は例年3月下旬頃。見頃が短いので公式サイトやSNS等で確認するとよいでしょう。

コブシの花

コブシの花
池越しに眺めた、春に咲く立派なコブシの花。
シダレサクラよりやや早いか同時くらいに見ごろをむかえます。サクラを見るのに夢中になりがちですが、こちらも見応え十分です。

ツツジの花

立派な八重霧島
大きなヤマツツジ
近年はシダレザクラや紅葉に主役を奪われがちですが、もともとツツジの花で有名な庭園でした。
特に常緑ツツジは株数が多く種類も様々。吹上茶屋のすぐそばにある立派な八重霧島の赤い花や、古株の本霧島、オオムラサキツツジの大株、ヤマツツジの群落などが見どころです。
開花期は例年、落葉ツツジは4月上旬頃、常緑ツツジは4月中旬から5月初旬頃、サツキは5月下旬頃となっています。

紅葉の美しさは都内庭園の中でも上位

六義園の紅葉
これまでの写真を見てもわかると思いますが、紅葉の美しさは非常に見応えがあります。
紅葉最盛期は晩秋頃ですが、気象状況によって見頃が前後します。最新の情報をチェックしてから出かけるとよいでしょう。

晩秋から冬は鳥の姿も多い

蓬莱島に集う鳥たち
晩秋から冬にかけては、渡り鳥を含め鳥たちの姿がよくみられます。
写真は蓬莱島に集う鳥たち。

大泉水の景色の移り変わり

大泉水の景色
大泉水の景色(夕景)
様々な見所がありますが、この園を象徴するのはやはり大泉水。
季節、時刻、天候、見る位置などによって大きく変わる印象が詩的で、「和歌の庭」と呼ぶにふさわしい景色を作り出します。

施設の概要

場所
東京都文京区本駒込6丁目16−3

交通手段
■公共交通機関
JR山手線or東京メトロ南北線「駒込」駅より徒歩7分。
※染井門開門時は地下鉄2番出口徒歩0分。
都営地下鉄三田線「千石」駅より徒歩10分。
■車
※駐車場なし。公共交通機関利用を推奨。

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index031.html

My impression

庭園デザイン★★★★★
和歌で詠まれた名所を再現したとあって全体的に優雅な雰囲気があり、特に大泉水を中心とした水辺の景色は見ごたえがあります。大泉水の周囲に配置された築山とそこに植えられた高木も効果的で、池越しの景色を引き立てるとともに、周辺の余計なビル群を隠しています。
渡月橋などの橋や水面に浮かぶ中島、つつじ茶屋付近の自然風の景色、滝見茶屋付近の名石など部分部分の意匠も優れています。

植物充実度★★★★
春から梅雨の間はシダレザクラやツツジ、アジサイをはじめとした花木が多く見られます。モミジなどの落葉樹も多く、新緑や紅葉の時期はとても見ごたえがあります。日本庭園らしく、美しく刈り込まれたマツなどの常緑樹も楽しめます。
植物の管理状態は非常に良好です。

娯楽度★★★★
シダレザクラや紅葉の最盛期は庭園や花に興味が薄くても楽しめると思います。ツツジやアジサイの季節も量感がありますが前述ほどではありません。それ以外の季節は派手な景色は望めず、ゆったり散策するのに向いています。
園内には茶屋と休憩所兼売店があり、抹茶や軽飲食を頼むことができます。
一駅隣に旧古河庭園があるので併せて訪れてみるのもよいと思います。

混雑度★★★★★
紅葉の最盛期はとても混雑し、サクラの季節もやや混雑します。また、シダレザクラや紅葉の時期はライトアップも行われ、こちらも大混雑します。それ以外の季節は酷く混雑することは少ないです。落ち着いて庭園を楽しみたければ、新緑やツツジが見頃の初夏や、アジサイや苔が美しい梅雨の時期がお勧めの季節になります。
施設内は広いですが、オープンスペースは多くありません。ゆっくり観賞したいなら平日に訪問するなど工夫しましょう。
園内は特に閲覧順路がないうえ、意外と細い道が多いので、通行や写真撮影の際は配慮しましょう。せめて人の多い時期だけでも順路を設定して欲しい気がします。

交通の便★★★★★
公共交通機関利用の場合、正門しか開いていない時期は駅から少し歩きますが、染井門開門時は非常に駅から近く便利です。ただ、染井門は駅から近い分、サクラや紅葉の最盛期には行列ができることがあり、駅から遠い正門の方がスムーズに入園できることもあるので覚えておきましょう。
車の場合、庭園の駐車場はなく、周辺のコインパーキング等を利用することになります。特別な事情がなければ公共交通機関の利用を推奨します。

総合満足度★★★★★
園内はやや広く、ツツジや新緑、紅葉のボリュームも見ごたえがあります。また都内を代表する回遊式庭園としてオーソドックスな印象で誰にでも薦められます。もう一つの都内を代表的する庭園である小石川後楽園と比較して、雰囲気の違いを感じ取るのも良いと思います。
近年はシダレザクラが人気があるものの、サクラの最盛期は他の見所が限られます、個人的には園内の様々な場所で楽しめるツツジや紅葉の時期の方がおすすめです。

備考:わき道は土の道が多いので大雨が降るとぬかるみやすいです、雨天や雨後に訪れる場合はスニーカーなど足回りをしっかりしたいです。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
春(シダレザクラ、コブシ)
晩春〜初夏(ツツジ、新緑、苔)
6月上旬〜中旬(アジサイ)
晩秋〜初冬(紅葉)

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