花色:
学名:Petunia
科名:ナス科
分類:多年草(常緑)、春まき一年草扱い
原産地:南アメリカ
大きさ:背丈20〜40cm、横幅25〜50cm
主な見所:花(4〜11月)※真夏は花つきが減ります
くせのない花・花つきのよさ・花色の豊富さ・育てやすさなどが好まれて、初夏〜秋の花としてポピュラーになりました。改良品種の多さもかなりのもので、花色や花つきだけでなく雨や暑さに強い品種に人気があります。
花色がとても豊富で、一重の花の形はアサガオに似ていて万人好みですが、フリルのついたものや八重咲き、絞り咲きなどもあります。葉には細かい毛が生えていてネバリがあります。草姿は立性〜はい性まで幅広くそろっています。
姿が似ている小輪の品種(ミリオンベルなど)はカリブラコア(下記リンク参照)の改良種で、最近になって店頭でも区別されるようになりましたが、まだ曖昧な部分もあります。
丈夫な花です。水はけと日当たりのよい場所に植えれば、簡単に次々と花を咲かせてくれます。ただ、過湿や日照不足になると茎が徒長して軟弱に育ってしまい、花つきも悪くなってしまいます。過湿にならないように水やりのメリハリをつけるようにします。特に地植えの場合は事前に土の水はけ改善を行いましょう。
梅雨〜夏に弱りがちです。高温多湿に強い品種を植えると管理が楽になりますが、それでも枯らしてしまうこともあります。ハンキングや吊鉢は性質によく合って元気に育ちますが、乾かしすぎないようにします。
花の姿にくせがなく、花色も豊富なのでどのような花とも合わせられ、和風や洋風、自然風のアレンジすべてに使えます。一方で、普通に植えただけでは個性を出すのが難しい花ともいえます。毎年同じような植え方はせず自分の中にテーマをもってアレンジしましょう。
鉢植え・寄せ植え・花壇いずれにも向きます。ほふく性品種はハンキングにも向いています。
プランタースタンドのボールプランターに寄せ植えした植栽例。垂れ下がるように花が咲く定番の植え方で、ジメジメを嫌うペチュニアの性質にもよく合っています。
背高の鉢に同種のみ植栽した例。近年出回る改良品種は成育旺盛で横に広がりやすく、無理に寄せ植えするよりも単植や同種で群植して、シンプルに見せた方が見栄えがすることも多いです。
様々な改良品種が出回っています。また、毎年のように新しい品種も生まれています。
一方で、品種の移り変わりも激しく、以前育てていた品種が廃盤になってしまうことも多いです。
「サフィニア」
ペチュニアを一気にメジャーにした品種。丈夫で、花つきのよさや花色の豊富さもあり1989年発表以来いまだ人気品種です。現在でも新たなシリーズの品種が生まれています。
写真は中輪赤花の「レッド」と、中輪薄紫花の「ラベンダレース」。
「サフィニア・アート」
サフィニアの個性的な花模様の品種を集めたシリーズ。環境によって花模様の変化が大きいです。
写真はウメの花に似た「小梅ちゃん」と、ピンクの模様がハート状になる「ももいろハート」。
「プリズム」
様々な花色が揃うF1品種。特に写真のサンデーシリーズは個性的な花色です。
「ラブリー」
成育旺盛な強健種。花つきも良いです。花色はピンクやライトイエローなどがあります。
写真はピンク花の「ラブリーアイ」。
「クリーピア」:株が横に広がりながら次々に花を咲かせます。開花期が長めです。
大輪の八重咲き品種。花つきは悪いものの豪華に咲きます。
小輪の八重咲き品種。一つひとつの花は目立たないものの花つきがよいです。
絞り咲き(左)と、覆輪咲き(右)の品種。他にも変わった咲き方の品種があります。
ハモグリバエの被害。
植え付け初期に多発することがあるので、オルトラン粒剤などで予防したいです。
オススメ度:★★★★
万人好みの花の形で花つきがよく、花色も豊富と非常に使い勝手のよい花。
ただ、梅雨から真夏にかけて株が傷みやすく花つきも減ります。暑さに強い改良品種でもその傾向はあります。性質上、地植えで少し使いにくいこともポイントダウン。花がら摘みの手間も大変です。