本文へスキップ

ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

チューリップ



一般的な園芸品種



原種系の品種

戻ります

チューリップのデータ

花色:赤ピンク白複色
学名:Tulipa
科名:ユリ科
分類:秋植え球根
原産地:地中海東部、中央アジア(園芸品種)
大きさ:背丈10〜60cm、横幅15〜50cm
主な見所:花(3〜5月)※一株自体の見ごろは長くて1〜2週間程度

チューリップの特徴

ツヤのある花弁が光に当たるとキラキラして見えます。公園などでよく見かけるような一重の品種だけでなく、八重咲きやユリ咲きといった品種や、さらにパロット系、トライアンフ系、ダーウィンハイブリッド系などの系統に分かれます。また早生種や晩生種といった開花期で分けられることもあります。
花色は赤・紫・黄系を中心に豊冨で、淡い花色や黒紫、複色なども出回ります。白粉がのったように見えるやや細長い緑葉は、水をはじいて水玉ができます。
一般的な植栽や大規模な花畑で使われる中〜大型の園芸品種の他に、背の低い原種系の小型種も宿根草や山野草感覚に使えて人気があります

  • 難易度: 球根が充実していれば当年は放任で花が咲きます。ただ、翌年も綺麗に咲かせるのは難易度が高め。原種系は何年も咲かせるのが容易です
  • 日照量: 日当たりのよい場所を好みます
  • 水分量: 適湿で水はけのよい場所を好みます
  • 耐寒性: 耐寒性は強いです

チューリップの育て方

充実した球根を購入して植えれば、特にこれといった手間もなく花が咲きます。良い球根を手に入れることが大事です。植えつけ適期は10月中旬〜12月上旬くらいまでが目安。植え付け深さは花壇植えで球根2〜3個分の深さ、鉢植えは0〜1個位の浅植えにします。地植えでさらに1〜2個分深く植えれば乾燥せず、姿よく咲きます。
今年限りと考えるなら乾燥させないように育てれば、密植しても半日影でも花は咲きます。来年も咲かせたい株は、日当たりのよい場所に置き、球根2個分程度の株間をとって密植は避けます。ただ、原種系以外は購入時と同じような大きな花を咲かせるのは難しいです。太平洋沿岸の暖地では一年限りと割り切るのが無難。用土は水はけのよい土を好みます。葉がない時期も含め生育期は水切れさせないように育てます

  • 管理:花後、来年も咲かせたい場合は終わった花を切り取り、その後、葉が自然に枯れるまでよく日に当てて肥培します。葉が半分程度枯れたら球根をほりあげて冷暗所で安置します。
    今年限りの株は花後にすぐ抜き取ります
  • 肥料:植え付け時は長期間効く緩効性肥料を適量与えます。花後にカリ分の多い肥料を追肥して来年の花芽のために肥培します
  • 病害虫:アブラムシや、その被害によるモザイク病が発生します。大事な株にはあらかじめオルトラン粒剤などで予防します

チューリップのアレンジ

洋風の庭に合います。秋植え球根同士の寄せ植えに向きます。特にムスカリとの組み合わせは定番です。存在感があり寄せ植えの中心になりますが、花もちがよくないため見頃はそう長くありません。パンジー・ビオラなどの花期の長い一年草と合わせるときは花後のことも考えておきます。株を抜きやすいようにビニールポットに入れて植えるなど工夫しましょう。密稙するととても豪華ですが、その場合は一年限りと割り切りましょう。郡植は公園などのほうが見ごたえがありますから、庭では個性的な植え方を考えましょう
原種系は条件さえよければ同じ場所で何年も楽しめるので、落葉樹の下やペレニアルガーデンのポイントなど宿根草のような使い方も可能です。自然風の庭にも向きます

チューリップの主な品種

たくさんの品種があります。様々な系統に分かれ、八重咲き大輪種など豪華な品種もあります。一重の赤も捨てがたい魅力を持ちます。さらに原種系も人気が出てきたため、品種の同定はかなり難しくなってきています


チャイナタウン
斑入り品種。花はピンクに緑の模様が入ります。花のない時期もリーフプランツとして楽しめます


一重の赤色品種。シンプルな良さがあります。特に日差しの下で見るとキラキラして魅力的


クルシアナT. clusiana
原種系。レディー・チューリップとも呼ばれ、繊細で上品な姿が持ち味。草丈は20〜30cm程度。耐暑性があり、丈夫で育てやすい種。日当たりと水はけのよい場所を好みます。球根が毎年移動するタイプなので適した場所なら自然と広がりますが、同じ場所で咲かせ続けたい場合はあまり向いていません


クルシアナ・クリサンタT. clusiana var.chrysantha
クルシアナの変種。黄色の花弁で、外側の花弁の裏にオレンジなど縞が入ります


レディー・ジェーン
クルシアナの改良品種。白と薄いピンクの花弁がかわいらしい印象



タルダT. tarda
原種系としてはポピュラーで、古くから導入されています。花は星型で、花色は黄色で花びらの先に白色が入ります。球根が大きめ。丈夫で育てやすい



ブロンズチャーム
バタリニー(T. batalinii)の改良品種。原種系。黄色の花弁にブロンズ色の模様が入ります。草丈は20cm程度



ライラックワンダー
サクサティリス(T. saxatilis)の改良品種。原種系の中ではよく出回っている品種。ピンクの花と中央部の黄色の対比が綺麗。丈夫で何年かは植えっぱなしでも花が咲きます。草丈は10〜20cm程度と小さめ



アルバ・コエルレア・オクラータ
フミリス(T. humilis)の改良品種。原種系。花色は白地に中心部が青紫。青いチューリップとして有名。草丈は10〜20cm程度。性質は他の原種系よりもやや弱め


ペルシャン・パール
フミリスの改良品種。原種系。花色は赤紫で基部が黄色



トルケスタニカT. turkestanica)
原種系。先が尖った星型の花を咲かせます。花色はやや黄色みのある白で、基部は黄色。草丈は20cm程度。株の大きさに比べ花がやや小さめです

チューリップの個人的な印象

オススメ度:★★★★
ただ植えるだけでは平凡な印象になりやすいです。美しくアレンジするには、開花期の姿を想像して植えましょう。個人的には、宿根草感覚で使える丈夫な原種系の品種がお勧め

コメント

  • 地上部がない秋〜冬の間の水やりも忘れずに
  • 原種系の品種は2年目以降も花が咲きやすいです

戻ります