アルテルニフォリア
花色:
学名:Melaleuca
別名:ティーツリー
科名:フトモモ科
分類:常緑低木〜常緑高木
原産地:オーストラリア
大きさ:背丈40〜250cm(7〜10m以上)、横幅30〜200cm、葉3〜8cm前後(互生)
主な見所:花(初夏)、葉(周年)、香り(葉)
オーストラリア原産の樹木で様々な種類が出回ります。庭木のほか、観葉植物として育てられることや、寄せ植えの中心に植えられることもあります。よく見かけるアルテルニフォリアは柑橘系の香りがあり、ティーツリーとも呼ばれハーブとして用いられています。最近は葉色が美しいブラクテアタ系の園芸品種も人気があります。
花は一般的に出回る種類は白色です。葉は細長く小さめの楕円状で、黄金葉などの品種があります。樹姿は直立するものや、横に広がるものなど様々です 。
アルテルニフォリアやスノーインサマーは寒さに強いですが、ブラクテアタ系などその他の品種は寒さにやや弱いので苗のうちは防寒が必要です。
日当たりと、水はけのよい場所で育てます。やや湿った場所に自生し、オートラリア原産にしては珍しく強い乾燥に弱い樹だとされますが、それでも一般的な樹木と比べれば乾燥には強いほうです。むしろ湿った環境にもある程度耐えると表現したほうが正しいかもしれません。
南関東以西の暖地では屋外で越冬しますが、秋に植え替えると冬に枯れやすいので注意が必要です。枯れないまでも寒さに弱い品種は葉が痛みやすいので、気になる場合は霜よけをしましょう。
洋風の庭によく合います。和風や自然風の庭にはあまり合いません。
アルテルニフォリアとスノーインサマーは南関東以西の暖地では地植えできます。その他の品種も、単独で植えて観葉植物として楽しむほか、寄せ植えのセンタープラントにするのも楽しいです。印象の似ているコニファー類と同じような使い方ができます。
よく伸びるわりには幹が細く、枝がしなりやすいので支柱で支えます。
寄せ植えのセンタープラントに使用した植栽例。
円錐状の樹形を保てば、コニファーのような使い方ができます。
黄金葉種を背が低い境裁として利用した植栽例。実際には中木になるコニファーのフィリフェラオーレアなどを境裁に使う感覚に近いです。
成長が早めなので剪定の手間がかかりますが、美しい植栽になります。花壇にも応用できます。
様々な種類や品種が出回っています。
○アルテルニフォリア(M. alternifolia)
冒頭写真参照。葉は細く緑色。花色は白でふわふわした変わった形の花です。樹形は直立し高木になります。店頭でもよく見かける種で、ハーブとしても一般的に用いられるメラレウカ。独特な爽やかな香りがします。
丈夫で育てやすいです。寒さにも比較的強く、南関東以西の暖地であれば地植えも可能。
「レボリューションゴールド」(M. bracteataの園芸品種)
黄金葉の美しい品種。ただし花は咲きにくい。普通はブッシュ状に仕立てますが、屋外で冬越しできる暖地なら大きく育てられます。
やや寒さに弱いので、苗のうちは凍らせないように防寒しましょう。
「レッドジェム」(M. bracteataの園芸品種)
新芽が赤く染まる美しい品種。寒さにあたるとさらに赤くなります。普通はブッシュ状に仕立てます。
やや寒さに弱く、強い霜に当たると枯れることも多いです。苗のうちは霜よけを。
○スノーインサマー(M. linariifolia)
姿はアルテルニフォリアによく似ていますが、花つき良好で、よく目立つ繊細な白花が咲きます。樹形は直立し高木になります。
比較的耐寒性がありますが葉先が痛みやすい。苗のうちは霜よけを。
立派に育ったメラレウカ。
アルテルニフォリアの樹皮。幼木のころは赤茶色の粗目の樹皮ですが、徐々に色が薄くなり、所々で樹皮がはがれてスベスベの幹が見えます。
あまり美しいとはいえず、なるべく剪定で円錐〜円柱状に仕立てて幹は見せない方がよいでしょう。
オススメ度:★★★★
丈夫で、剪定すれば姿もまとまるので寄せ植えにも使いやすいです。南関東以西の暖地では霜除けすれば屋外でも冬越し可能なので魅力がアップします。
若木のうちは背丈が伸びやすいわりに幹が細く、倒れやすいのが難点。また、成長がやや早いので、大きさを維持したいなら毎年の剪定管理が必要になります。